SY-1010


テクニクス(松下電器)がアナログシンセを作っていたことはあまり知られていません。1978年に発売されたSY-1010。定価79800円。海外のシンセサイトにも情報はほとんどなく(輸出されていない?)国内でもあまり見ない珍品です。先日発見し、8000円という安さに衝動買い。松下電器ということで当時は街の電気屋さんで冷蔵庫などと一緒に売られていたらしいデス。パッチが多数掲載されたマニュアルとともに30分のデモテープが付属されました。その音源の一部は『電子音楽 IN JAPAN』(田中雄二 著)の付録CDで聴く事が出来ます。


SY-1010


仕様は独特で、VCOはノコギリ波のみ、LFOはサイン波のみ、ポルタメントなし、CV/GATE入出力なし、オクターブ(フィート)の切り替えなしと、ないもの尽くし(笑) しかしながら音はなかなか良いんデスヨ。ほわ~んとした国産シンセ特有の甘い音から、ARPっぽい(言いすぎですけど)ジリジリした荒い音まで意外にレンジが広いのでオドロキ。実は名機カモ。だのに、経済産業省のPSE法のヴィンテージリストにこのシンセが入っておりませぬ。なめんにゃー。