Brother Organ


ミシンでお馴染みのブラザー工業。なんと楽器も作っていたのデス。以前に紹介したテクニクスのシンセをはるかに凌駕するレア度。珍品中の珍品。激安(7000円強)だったので買ってみました。ネット上にも資料がなく、正確な年式などは一切不明ですが、音の感じはいかにも70年代。プラザー工業が70年代のエレクトーン・ブーム期に、いくつかの楽器やラジカセを作っていたという情報は得ているので、おそらくその時期に製造されたものと推察されます☆


Brother Organ


全音ポリフォニック。スピーカー内蔵。ブーブーしたコンボ・オルガン系サウンドから、チープで暖かいストリング・サウンドまで、実にレトロな味のある音を出します。加えてリズムボックスが内蔵されているのですが、このリズムボックスがまた涙もの。ACE TONE系の、70年代場末のスナックを思わせる、いなせなアナログ・サウンド。枯れてます。ビザールでござーる。

CASIO PT-280


PT-280。80年代カシオトーン。ROMカートリッジ(ボディ右上)で曲が供給されるのが特徴。ボクのには『ドラえもん』や『マイウェイ』などが入ってますが、ネットで調べたら細川たかしの『北酒場』ROMなども存在したみたいデス(笑) サンプラー機能はループ、リバース、エンベロープ、ピッチと一通り揃っていますが、本体内蔵マイクでしか録音できないのがたまにきず(SK-1は外部入力搭載)。サーキット・ベンディングされちゃう日も近いカモしれません。

サーキット・ベンディングにトライしてみました。サーキット・ベンディングというのはおもちゃの回路をデタラメに改造し、クールなノイズ音響マシンにしてしまうお遊び。ここ数年世界中でひそかなブーム。言わずもがな奥は深いので、ものスゴイ改造をしようと思えばそれなりの知識や技術は必要ですが、とりあえずチョロっとやってみようというレベルなら誰でも簡単に楽しめます。専門技術や知識はまったくいりませぬ。ボクもKASEOさん に励まされながら初挑戦。


circuit bending


電気的知識に乏しいボクは感電するのがコワイので、とりあえず電池駆動で、小さくて、安~い、ヒャッキンおもちゃでビクビクしながらトライ(笑)。安物おもちゃゆえハンダポイントも少ないので、あっという間にすべての箇所をチェックできました。そして面白い変化のあったポイントにトグルスイッチや可変抵抗やネジなどを取付けてみました。追加されたオプションは4つ。


【スイッチ1(左)】 デモ曲が暴走します。
【スイッチ2(右)】 なにやら壊れたノイズが発生します。
【ツマミ(左)】 スイッチ2のノイズ音のピッチを可変できます。
【接触用ネジ(左)】 指で触ると曲のピッチが下がります。

DR-220A


DR-220A.。ローランドが1983年に発売したリズムマシンです。定価26000円。ドクターリズムの3代目にあたります。先日ハードオフにて捕獲。LINNが125万円もする時代にこの価格と機能とサイズ。革命的ですね。1曲丸々打ち込めるリズムマシンがようやく出始めた頃ですし、当時の宅録ミュージシャン達はさぞかし重宝したのではないでしょうか。トリガーIN/OUT付きなのもウレシイ。音の雰囲気はいかにも80年代。初期PCMの醍醐味満点デス。

son


アルゼンチンの歌姫、JUANA MOLINA (フアナ・モリーナ)の最新作『SON』がとても素敵です。魔法のような声、モーダルなアコースティック・ギター、かすかに聞こえる耳ざわりの良い電子音響。アルバム全体がほぼこの3つの要素で構成され、とてももの静かで神秘的な世界を作っています。妖精の棲む森に迷い込んだような気分。お香を焚きながら聴いています。

アントニオ・ロペス


スペインの名工ベルナベ工房で作られたアント二オ・ロペスの『マエストロ』というクラシック・ギターです。2002年製。サイドとバックがハカランダという木材で出来ていて、なんとも異国情緒のある深い音がします。最近の音響系やフォークトロニカ周辺でクラシックギターは頻繁に使われてますネ。色々な音楽に使える楽器ですが、やはりクラシックを弾くと一番合います。


アントニオ・ロペス

SY-1010


テクニクス(松下電器)がアナログシンセを作っていたことはあまり知られていません。1978年に発売されたSY-1010。定価79800円。海外のシンセサイトにも情報はほとんどなく(輸出されていない?)国内でもあまり見ない珍品です。先日発見し、8000円という安さに衝動買い。松下電器ということで当時は街の電気屋さんで冷蔵庫などと一緒に売られていたらしいデス。パッチが多数掲載されたマニュアルとともに30分のデモテープが付属されました。その音源の一部は『電子音楽 IN JAPAN』(田中雄二 著)の付録CDで聴く事が出来ます。


SY-1010


仕様は独特で、VCOはノコギリ波のみ、LFOはサイン波のみ、ポルタメントなし、CV/GATE入出力なし、オクターブ(フィート)の切り替えなしと、ないもの尽くし(笑) しかしながら音はなかなか良いんデスヨ。ほわ~んとした国産シンセ特有の甘い音から、ARPっぽい(言いすぎですけど)ジリジリした荒い音まで意外にレンジが広いのでオドロキ。実は名機カモ。だのに、経済産業省のPSE法のヴィンテージリストにこのシンセが入っておりませぬ。なめんにゃー。

バンドゥリア(bandurriaという楽器をご存知でしょうか。12弦6コース(もっと多弦タイプも存在します)の弦楽器。マンドリンのようなチャランゴのような。コレ日本ではめったに買えないのです。スペインやポルトガルやフィリピンなどで買えるらしいですけども。ずっと探しているのですが、新品では以前渋谷の楽器屋で1本見たっきり。それを近所のリサイクル店で発見(笑) 2800円。12弦6コースですからギター同様にチューニングもできますし(本来は全弦4度音程)、わりかしとっつきやすい楽器です。ギター感覚で弾き語りが出来ちゃうのが素敵。ただ、ネックが短く(ヘッドより短い 笑)、フレット幅が極度に狭いので指が入りにくく、コードを押さえるのがとても困難。それがいまいちメジャーになりきれない要因かとオモワレます。


バンドゥリア


コレはフィリピン製でお世辞にも作りが良いとは言えないのですが、楽器構造的なバランスが良いのか、致命的なダメージはなく(ネックもこれだけ短いと反りようがないですし 笑)、楽器の雰囲気はけっこう楽しめます。ヤフオクでたまに見ますが、国内で買えるものはやはり上質なものは少ないですね。コレと同等かもっと粗悪なものが多いデス。よく似た構造のポルトガル・ギターという楽器がありますが、完成度や演奏性を求めるならそちらの方が良いかもしれませぬ。ただしポルトガル・ギターは高い(泣) 音だけを考えればマンドリンでも良いと思うのですが、ギター感覚で弾けちゃうというのがギタリストとしてはやはり魅力的なのであります。


バンドゥリア

年のさくらはとても綺麗でしたね。天気にも恵まれて色々な場所で美しいさくらを堪能しました。中でも目黒川沿いのさくらが印象深かったですが、その目黒川沿いのリサイクルショップでK-Garageというメーカーのミニアコギを見つけました。これ値段の割にすごく作りが良いデスヨ。安物にありがちな、すぐにボディやネックが変形して来そうな感じがなく、とても頑丈に出来てます。鳴りも良くチューニングも安定してます。作曲やアウトドアにもってこいデス☆


K-Garage


ただしですね、買った時ネックに大きな反りがないにも関わらず弦高が6mmくらいあり(笑)とても弾きにくい状態でした。中古で見かけたのは2度目で、どちらもまったく弾いていない新品状態だったのは、前の所有者があまりの弦高の高さにめげてしまったからと推察されます(笑)。でも、トラスロッドがちゃんと利くのでネック調整はぜんぜんOK。ブリッジサドルとナットを削ってやればとっても弾きやすい状態(現在2mm程度)になります。もともとサドルが高すぎるんですね。最初からもうちょっと調整してあれば、初心者の方にも人気が出ると思うのですけども。。調整次第ではこの価格帯ではかなり安心して使えるミニアコギです。オススメ♪

ゲームボーイの『ポケットカメラ』にはシンセサイザー&シーケンサー機能が付いています。みんな知ってる常識デス。知らない人はモグリです。素人デス。ボクはぜんぜん知りませんでした(泣)。中古ゲームショップに行ってみると480円でゴロゴロ発見。マニュアルが無かったので、どうやったら音楽モードに入れるのかサッパリ判らず、30分ほど格闘。どうやらインベーダー・ゲームをやって右端の敵をやっつけると音楽モードになる模様(笑)わかりにくい(笑) で、使ってみたんですけど、コレ素晴らしいではありませぬか。カメラのオマケにしておくなんてもったいない。何故これを発展させた単独の音楽ソフトを開発しなかったのでしょう。

ポケットカメラ

基本的には3台のシンセから構成されていて、1台目は3種の波形を選択可能なシンセ。ENVがわりかし柔軟なので、ストリングスのような持続音から、チェンバロのような減衰音まで自由に作ることが出来ます。モジュレーションも付いているので変態音も余裕。2台目
にはFM変調をかけたような独特の歪んだ波形が内蔵されていて、これがなかなか味のある音を出します。3台目はリズム音のためのノイズジェネレーター。パーカッション系の音を作れます。


ポケットカメラ


これら3台のシンセで作った音を、それぞれ16ステップ・シーケンサー(可変自在で変拍子なども可能)でフレージングし、最終の
MIXモードでプレイするわけですが、MIXモードでは内蔵された効果音をリアルタイムに演奏することも出来るので、事実上計4トラックで音楽が演奏できることになります。NANOLOOPのように1曲丸々プログラミングすることは出来ませんが、ループネタ制作マシンとしてはとても魅力的なアイテムです。出音もすごくカッコイイ☆